2014年、最もインパクトのあった取材先とワークスタイルの未来

miraikougyou keieirinen
 (画像出典:未来工業HP ミライトピックス

 あともう少しで2014年も終わり。今年もいろいろな企業やビジネスパーソンを取材する機会に恵まれました。ご対応いただいた皆さま、どうもありがとうございます。

 取材に行く、という時点でどこもインパクトのある取り組みや成果があるわけで、記憶に残っている取材先はたくさんありますが、あえて一つだけ選べと言われたら未来工業になるでしょうか。



 プレジデントオンライン 「残業禁止! 利益率14.6%“ホワイト企業”未来工業
 
 この記事では「残業禁止、年間休日140日、年末年始20連休」など、たくさんの休暇や働き方の裁量性の高さを従業員に提供しつつ、14.6%という高い営業利益率を達成している未来工業と、同社の開発部で働きながら夜はテコンドーの師範として複数の道場経営を行い、選手としても世界大会3位の実績を持つ岸玄二氏のお話をまとめました。

 この数年でワーク・ライフ・バランスの実現や長時間労働の是正は非常に重要な問題であると認識されるようになりました。しかし、小手先の改革だけでは業績を落としたり、職場が混乱したりする結果に終わる懸念があります。

 ところが未来工業の事例は、独特なワークスタイルが同社のビジネスモデルとひもづいている点に特徴があります。誌面の制約があったので記事では触れることができませんでしたが、電設資材等のメーカーである同社の競争力は、新製品や改良製品を多く投入している点にあるという説明でした。成熟市場でも飽くなき差別化の継続に取り組んでいる結果が、高い利益率につながっているというわけです。

 顧客の目にとまるような新しい製品、あるいは既存製品の改良に必要なのは、思考力や創造性の発揮であって、長時間働いたりやみくもに頑張ったりすることではありません。優秀な人材を採用し、裁量性を高くして、集中して考えることができる時間を増やすことが重要です。

 この点、同社では経営理念を「常に考える」とし、ノルマはなく、権限移譲が行われ上司はいても管理されることもなく、いわゆるホウレンソウもしないので無駄な会議等々で時間を取られることもありません。実にうまく競争力の創出と社員の働き方が連動している感がありました。

 一方で、同社の賃金体系は年功序列で、大きな成果を出しても給料に反映されることはありません。では、何が社員のモチベーションになっているかというと、休暇や労働時間の短さにあるようです。これについては上記の記事に書きましたが、労働時間の短さは社員の報酬になり得るのです。

 未来工業のやり方がすべての会社にとって正解になるとは思いませんが、自社の競争力を生み出すためにどんな働き方が必要か、という視点によるワークスタイル設計と、労働時間の短さによる報酬の提供という考え方は、これからとても重要になってくるはずです。

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