プロ野球寓話「ガチョウと白星の卵」

 ある万年二位と揶揄された名古屋の球団が、次期監督候補リストのなかにキラキラと輝く白星の卵を発見した。

 最初は地元マスゴミとの馴れ合いやタニマチの介入、無能OBを排除したので捨てようとしたが、結果を見ると優勝だった。球団はこの幸運が信じられなかったが、翌年も優勝争いの末2位、3年目は再び優勝。4年目のペナントレースは2位だったがクライマックスシリーズを勝ち抜き球団初の日本一を奪取した。

 やがて球団は人気になった。ところが白星が増すにつれ嫉妬が出て、正常な判断力を失っていった。

 リーマンショック後の厳しい経済情勢下でプロ野球全体の観客動員数が減ったのに「観客が減ったのは落合のせい」といって、ついに監督をクビにし、腹の中の白星を全部一気に手に入れようとガッツポーズした。

 そして、いざ監督をクビにしてみると次はジョイナスだった。かつての観客動員数はもちろんなく、そのうえ白星の卵を手に入れる手段さえも球団はなくしてしまったのだ。

 白星の卵をうみ出してくれる監督をクビにしてしまったのだ。

※参考

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