前回、GREEについて書いたので、次はmixiについて調べようと思っていたのですが、倒産した日本航空を全日空が取り込んで「ANAL」(アナル)が誕生するんじゃないか、という話が出ていたので、今日はこっちのテーマについて。
ANAL誕生という話は、以前から言われていたことではあります。 実際、どの程度可能性があるのか。ちょっと両社を比較してみました。
2009年3月期決算
日本航空 全日空
売上高 1兆9511億円 1兆3925億円
営業利益 -508億円 75億円
自己資本比率 10% 18.30%
現金残高 1617億円 1434億円
売上高ではJALが上ですが、見事に赤字。自己資本比率10%とは、会社の資産のうち自分のお金でまかなっているのは10分の1だけ、ということなので、この時点で財務体質は相当悪かったということです。一方、ANAはかろうじて黒字ですが、利幅はとても薄い。ここから半年後、両社の差はさらに開きます。
2010年3月期第2四半期
日本航空 全日空
売上高 7639億円 6118億円
営業利益 -957億円 -282億円
自己資本比率 8.2% 24.1%
現金残高 946億円 1843億円
JALは赤字がだだ漏れ状態の上、現金と現金同等物の合計があり得ない勢いで目減りしています。ひょえ~。財務担当者は生きた心地がしなかったでしょう。
一方、ANAも赤字に転落したものの、現金と自己資本比率が増加しています。おそらくは、JALの惨状を横目で見ながら必死でキャッシュをかき集めたものと思われます。
こうしてみるとJALほどではないにせよ、ANAの業績も相当厳しく買収している余裕はありません。そもそも国内路線は被りまくっているわけですから、営業戦略的にもJALを買収する魅力はとても低い。日本の空をANALマークが行き交う可能性は極めて乏しいようです。
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